【実録】第6回:動物たちが癒やしてくれた心。「しののめ教室」で見せた本来の笑顔

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子どもが学校でいじめにあって不登校になる。それは、ただ「勉強が遅れる」といった問題だけではありません。自分の居場所を奪われ、大人を信じられなくなった子どもにとって、世界は敵だらけの恐ろしい場所に変わってしまいます。

しかし、学校以外の場所に一歩踏み出したことで、息子は少しずつ、本来の「明るくて正義感が強く、優しい」自分を取り戻し始めました。

1. 「学校より1億倍楽しい」という言葉

2月中旬から通い始めた「しののめ教室」。そこは、息子にとっての「安全基地」でした。 初めは緊張していた息子でしたが、そこでの活動は、彼の好奇心を刺激するものばかりでした。

  • 畑での収穫: 泥だらけになりながらジャガイモを掘り出す。
  • おやつ作り: 仲間と一緒にサーターアンダギーやかりんとうを作る。
  • スポーツ: 中学生のお兄さんとバドミントンのラリーを続け、勝つ喜びを知る。

「今日はカレーパーティーの買い出しに行ったよ」「鶏肉をカットしたんだ」。帰宅後の息子の口からは、学校に通っていた頃には消えていた「今日あった出来事」が溢れ出すようになりました。

ある日、息子は晴れやかな顔でこう言いました。 「学校より、しののめのほうが1億倍楽しい」 その言葉は、親である私にとっても、救いの響きでした。

2. 言葉のいらない癒やし。ヤギと犬との触れ合い

しののめ教室の近くには、ヤギ小屋や犬がいました。息子は毎日のように彼らに会いに行きました。

最初は吠えられて驚いていた犬も、息子がおやつをあげ、優しく接するうちに、尻尾を振って喜ぶようになりました。黒ヤギが息子の手から直接草を食べてくれたとき、息子は飛び上がって喜びました。

動物たちは、嘘をつきません。 裏切ることも、事実を捻じ曲げることも、責任を逃れることもしない。 言葉を使わずに「そこにいていいんだよ」と受け入れてくれる動物たちの存在は、人間不信に陥っていた息子の心にとって、どんなカウンセリングよりも効果的な「薬」となったのです。

3. 本来の「優しさ」が息を吹き返す

心が安定してくると、息子が本来持っていた「気が利いて周りを助ける」性格が、再び顔を出し始めました。

ある日の下校中、荷物を両手いっぱいに抱えたおばあさんを見かけると、息子は迷わず駆け寄り、「荷物持ちますよ」と声をかけました。おばあさんの家の近くまで荷物を運び、お礼にミニトマトをもらって帰ってきた息子。

「いいことをした」と誇らしげに話すその姿は、1年生の頃から先生方に「クラスに一人は欲しい」と言わしめた、あの頃の息子のままでした。

4. 飼育委員会への復帰。動物への愛が繋いだ学校との糸

学校への不信感は依然として強かったものの、息子は一つだけ、自分から「学校へ行く」と言った活動がありました。それが、「飼育委員会」でした。

大好きな動物たちの世話をするためなら、あんなに怖い場所だった学校へも、朝の短時間だけなら行ける。 親友のIくん、そしてOくんやKくんといった仲間たちが、プールの下のピロティで息子が来るのを待っていてくれました。

「委員会、一緒にやろうぜ」 その純粋な友情が、学校と息子を繋ぎ止める、細いけれど強靭な糸になっていました。

しののめ教室での「再生」は、単なる逃げ場ではありませんでした。 それは、傷ついた羽を休め、再び外の世界へと飛び立つための「エネルギーを蓄える場所」だったのです。

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投稿者プロフィール

元塾長カズ
元塾長カズ
三児の父

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毎日アプリで指しているのに。
一向に強くならないのが悩み(笑)。

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